生理中は太りやすい時期で、生理後は痩せ期へと変化します。

生理中は太りやすい時期で、生理後は痩せ期へと変化します。

抑えられない生理中の食欲に勝つためには

生理前や生理中に食欲が旺盛になってしまう女性が実は多いのです。ダイエットをしていても生理中や生理前は体重が落ちにくいですよね。食欲も増えて体重も増えないのでは悪循環になってしまいます。便秘やむくみもあらわれてしまって更にダメージが!生理前や生理中はホルモンバランスの影響を受けて、このような状態になってしまうのです。とはいっても出来るなら太りたくないし、食欲も抑えたいですよね。今回は抑えられない食欲をコントロールするコツや、快適に過ごす方法をご紹介します。コツをつかんで憂鬱な生理を乗り切りましょう。

生理期間に食欲がコントロールできなくなるメカニズム

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生理中や生理前に食欲が止まらなくなるのはなぜでしょうか。それは「ホルモンバランスの変化」によるものです。
ホルモンバランスは生理を境に変化します。この変化により、女性の体は妊娠の準備となり、栄養や水分を蓄えようとしたり、精神も不安定になってしまいます。
その為、食欲のコントロールが効きにくくなってしまいます。
自然と赤ちゃんを作る準備をしているのですね。

ホルモンの特徴を知って効率のいいダイエットを

ホルモンは体の機能を正常に保つために生成され、必要な場合に分泌する物質で、数十種類のホルモンが存在します。ホルモンの働きの特徴を知れば、太りやすい期間や痩せやすい期間もわかってきますので、効率よくダイエットすることが可能です。

女性ホルモンの役割

女性ホルモンという言葉はご存知かと思いますが、漠然としたイメージしかない方が多いのではないでしょうか。
女性ホルモンとは「エストロゲン」と「プロゲステロン」と呼ばれる2つのホルモンのことです。2つまとめて女性ホルモンと呼ばれますが、それぞれ役割が異なります。

◆エストロゲン
エストロゲンは卵胞ホルモンとも呼ばれ、主に卵巣から分泌されます。
思春期には分泌が始まり、20~30代には分泌が安定します。安定した期間は妊娠・出産に適しているとされます。
エストロゲンの主な働き
・子宮内膜を増殖させて受精卵のベッドを作る
・思春期に乳房を発達させ、乳腺の発達に作用する
・肌や髪をつやつやにする
・骨を丈夫にする
・自律神経の安定
・脳を活性化させる
エストロゲンの分泌は少なくても多くても体に異常が現れます。
例えばバランスが崩れれば更年期障害や骨粗しょう症、高脂血症など様々な疾病のリスクが出てきます。

◆プロゲステロン
プロゲステロンは黄体ホルモンとも呼ばれ、20~30代で分泌がピークになり、更年期になると急激に減少します。プロゲステロンは妊娠の成立や維持に係る役割を担っています。
プロゲステロンの主な働き
・子宮内膜を厚くし、受精卵を着床しやすくする
・妊娠の維持
・体温を上げる
・「食欲の増進」
プロゲステロンに関しても分泌量が多すぎても少なすぎても問題です。
例えば食事後の低血糖、乳房の張り、腰痛・頭痛、イライラ、受精卵が着床しにくいなどです。
プロゲステロンの分泌が少ない人は妊娠しにくいといわれています。受精卵が出来てもベッドに厚みがなく受け止めきれないのです。
また、食欲増進の原因はプロゲステロンということが分かりました。
プロゲステロンはお腹の中で赤ちゃんを育てるために栄養などを「たくわえる」ホルモンなのです。それでは生理中の女性ホルモンの分泌はどうなっているのでしょうか。

生理期間前後の女性ホルモンの分泌量

エストロゲンとプロゲステロンは一定期間(約28日周期)の中で分泌量が変化し、体内でのホルモンバランスを変化させます。
◆分泌量の変化
生理前:プロゲステロンが増加
生理中:エストロゲンが増加
分泌量の関係はこのようになっています。
その為、生理前や生理中(特に初期)は食欲が増進し、体重が落ちにくいのです。

体重が減らないのは当たり前?!無理してダイエットしなくてもいい!

プロゲステロンの働きにより食欲が増進し、水や栄養をため込むモードになり、むくみや体重が増加してしまうため、この期間が1ヶ月の中で1番ダイエットに向いていない時期なので、ダイエットがうまくいかないのも食欲が出てしまうのも当たり前なのです。
でもそれは人体の神秘だと思いませんか?女性の体の機能として正常な働きなのです。赤ちゃんを作る準備を自然としているのです。だから、この時期に無理に食事制限などをしようとすると代謝不足や栄養不足で結果として痩せにくい体質になってしまいます。
少しでも代謝をあげるため、むくんでしまっていても水分はしっかりとるようにしましょう。

それでも体重を増やしたくない!少しでもカロリーを控えたい!

このように、そもそも生理前や生理中はダイエットに向いていない時期だということが分かりました。それでも少しでも体重を増やしたくない、食欲を抑えたいという方もいるかと思います。
また、ホルモンバランスの影響で体調が優れなかったり、イライラすることもあるでしょう。
そんな時には自分の体に「少しだけ」ご褒美を上げてください。ドライフルーツやナッツは栄養価が高く体にも美容にもいいので、ダイエット中のご褒美に最適です。ドライフルーツは凝縮されているので少量でも満足感が出ますし、ミックスナッツは噛むことで満腹感も出てビタミンやミネラルが豊富で、良質な油を摂取することが出来ます。このように食欲は出てしまうもので、赤ちゃんを作る準備をしているのだと納得して、少しだけ自分を甘やかしてあげるのがコツです。女性の体は【ダイエット<妊娠・出産】という風な仕組みになっているので仕方ないことなのです。ですので、割り切って、ムキにならずに期間を乗り切りましょう。

不調があればチャンスも必ずやってくる

生理が終わった後がチャンスです!生理後はエストロゲンの分泌が増加してきます。
エストロゲンは「体を正常に保つ」働きがあるため、体調も気分もよくなっていきます。そして代謝が上がり、ため込んだ水分を排出する機関でもあるのです!この時期は普通に過ごしていても痩せやすい時期なので、ダイエットを頑張るならこの時期です。食事制限と運動を積極的に行えば効果が必ず出るでしょう。「生理後は痩せ期」ですね。このようにわざわざ生理期間中に無理して頑張らなくても、チャンスは必ずやってくるのです。

生理中に食欲が増えてしまうのは女性の証拠です。

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生理前や生理中はプロゲステロンの働きにより食欲が増進してしまうことが分かりました。赤ちゃんを作るために自然と体が蓄えるモードになってしまい、体重の増加につながってダイエットがうまくいかない。果たしてこれは悪いことなのでしょうか。確かに太ることにいいイメージはわかないかもしれません。けれど、この働きは女性として至極自然なことなのです。いわば女性であるあかしともいえるでしょう。ムキになってダイエットするよりも、自分が女性の体であるということを受け止めて、「少しだけ」自分にご褒美を上げて気持ちを切り替えて、生理後に思いっきり頑張るのも良いのではないでしょうか。多くの女性は結婚・妊娠・出産を希望していると思います。生理中に無理をしてしまっては万全な状態で妊娠・出産が出来なくなってしまいます。体もダメな時もあればチャンスも必ずやってくるのです。自分の体とちゃんとと向き合って、無理のないダイエットを楽しみましょう。